東京に住んでもう随分になる。
岡山に住んでいたときは、東京に来るだけでわくわくした。
電車の中吊り・街中のポスターは雑誌で紹介されていた広告で溢れている。展示会やイベントが毎週毎週開かれている。
気に入ったデザインのショップカードや展示会のフライヤーは、大切に持ち帰った。
デザインの最先端があると思った。

気づいたら、毎日が当たり前になっている。

岡山に帰って、車がないとどこにも行けないので、実家や妹の家でぼーっとしてみる。
トーストを食べながら、実家の庭を眺める。
時間がゆっくりだ。

岡山にいた頃は、気づかなかったなあ。

実家は、道路を1本挟むとすぐ海で、後ろは山だ。
最寄駅は最寄っていなくて、歩くと30分くらいかかる。

気づくと当たり前になってしまうどきどきを、忘れないでいたい。